草の根の日中外交

今日は職場の送別会。終了後、大宮の南銀に移動してY先輩なじみの中国パブへ。


僕は知る人ぞ知る中国史好き。小学生の時に吉川英治「三国志」にハマッて以来、古代中国史を扱った書籍をいろいろ読んできたのだが、周囲に中国史について語れる人がいなくて寂しい思いをしてきた。

で、Y先輩が中国パブ好きということでからかい半分で「そんなに好きなら中国史で好きな人物とかいるんですか?」と聞いてみたところ、なんと
「霍去病」というなかなかマニアックなお答え。
おお!けっこう好きなのね!

で、試みにこのお店のお兄さんお姉さんに、
「韓信」「張良」「項羽」「劉邦」「司馬遷」「曹操」「周瑜」「諸葛亮」「李世民」「岳飛」といった中国史上の人物の名をあげて語ると、みんな大喜びでそれぞれのヒーローへの思いを語るではないか!
僕は思わず終電の時間も忘れて語り合ってしまった(笑)。

僕は単純に、好きな中国史について本場の人たちと話ができたのがとても楽しかったのだが、帰り道にあらためて思ったのは、中国の若者は自国の歴史上の人物のことをちゃんと知っているんだなあ、ということ。
もし、日本人の同じ年頃の若者に「日本史上で好きな人物は?」と聞いて、ちゃんと答えられる人はどれだけいるのだろうか?
少なくとも今日語り合った中国出身の若者たちは、僕があげた春秋戦国時代から明代に至るまでの主要な人物のことをほとんど知っていたし、また、それらの人物が現代の中国においてどのように認識されているのか、ということも教えてくれた。
もし、日本人の若者が、外国人から同じことを聞かれて、まともに答えられる人はどれだけいるだろうか?

僕はつい調子に乗って、現在の日中関係について中国の一般的な若者はどのように考えているのか?ということを聞いてみた。
すると、みんな口をそろえて「過去に悲しい事実はあったかもしれないし、実際そのような教育も受けてきたが、それはあくまでも歴史上のことであって、今の私たちは日本に対して否定的な考えは持っていない。確かに一部に先鋭的な人たちもいるし、外交上もうまくいっていないが、少なくともわたしたちは日本人がとても親切でいい人たちであることを知っているし、きっといずれは分かり合えると思っている」と答えてくれた。
もちろん、この人たちのリップサーヴィスはかなり差し引いて聞かなければならないし、単なるセールストークなのかもしれないが、それでも僕はとても嬉しかった。

もし同じことを日本人の若者が聞かれたら、きちんと自らの見解を述べることができるのだろうか?

中国の兵法家、孫子の兵法書に「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という有名な一節があるが、自分も含めてわれら日本人は、自国の歴史、文化というものについてあまりにも無知なのではないか?と思えてくる。
「敵」どころか「己」のことも理解しない国の国民が、近隣諸国との円滑な関係を築けるか否かは、孫子の格言に照らしても明らかだ。
そして、これは一部の権力者や指導者だけではない、僕ら草の根の若者たちにこそ言えることなのだ、と思う。


ちなみに、お店の女の子やバーテンのお兄さんたちに、三国志で好きな英雄を聞いたところ、「関羽」「張飛」「諸葛孔明」という「わかりやすい」英雄の名をあげるなかで(中国では関羽・張飛は絶大な人気だそうだ)、少なからず「曹操」の名もあがった。
ちょっと嬉しかった。
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by masafuji1970 | 2006-05-11 23:59 | 日記


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