わかれ道

衆院選が公示されました。これからしばらくの間、駅頭や街頭での演説、ビラ配りやら選挙カーやらで騒がしくなりますね。

話は12年前に飛んで僕が入社前のこと。会社に内定をもらった学生が採用解禁日に集められる、いわゆる拘束旅行で伊豆に行ったときのこと。
T君という、ちょっと目立つヤツがいました。なにしろよくしゃべる!ホントによくしゃべる!「口から生まれてきた」とはまさにこいつのためにある言葉だ、とみんなに言われるほどでした。
懇親会でみんなの前で発表する入社後の希望は「広報部に入って観月ありさをCMに起用する」などと広報の仕事をまるで理解していないことがバレバレの発言を屈託なく言い放って人事課長をニガワライさせていたT君。
ちなみに僕は「ニッポンツウウンズというバンドを結成するためにこの会社に入りました。我こそはという方、一緒にやろう!」でした(ホントに)
バイトの話になったときにT君は「バイトとは違うんだけど、日本新党でボランティアやってるんだ」。当時は細川護熙(元首相)率いる日本新党が旋風を巻き起こし、ついには細川を首班とする非自民連立内閣が発足するという細川ブーム最高潮の頃で、毎日テレビで細川さんが映らない日はないほどでした。
なので、彼は単なるミーハーなのか意外とマジメなのかよくわかりませんでしたが、やっぱりちょっと変わってるよなあ、で話は終わりました。

そして3月の入社前研修、T君の姿はありませんでした。事情により入社を辞退した、ということ以外は知らされませんでしたが、当然僕たちは「日本新党でボランティア」に思い当たり、やっぱりそっちの方面に行ったのかなあ、と言い合いました。

さらに時は流れて2年前、前回の衆院選。埼玉南部の選挙区で民主党から立候補した若い新人がニュースでちょこっと紹介されていました。
・・・あれ?どっかで見覚えあるぞ・・・?
そう、その新人候補とはなんとあのT君!
そして彼は見事当選。日本新党のボランティアから10年で国会議員のセンセイに成り上がったのです。
一度は僕と同じ会社に同期入社しかけたT君がいまや国会議員。なんとも複雑な思いがするのは否定できません。

そして今回の衆院選。僕が住む南浦和は彼の選挙区です。
選挙ポスターには「35歳!」の文字が若さをアピールするかのように大きく踊っています。
今朝も南浦和の駅頭に「おはようございます!よろしくおねがいします!」とT君のよく通る声が響いていました。

話しかければもしかしたら思い出してくれるかもしれません。が、なんかそういうのってイヤらしい気がするので、声をかけませんでした(っていうか遅刻するし藁)。

11年前のわかれ道で人とは違う道を選んだ同じ35歳の「同期」の活躍を、静かに見守りたい、と思うのでした。
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by masafuji1970 | 2005-09-03 23:42 | 所感雑感


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